1910年(明治43年)12月13日はビタミンの日です。
東京帝国大学農科大学(現・東京大学農学部)教授 鈴木梅太郎博士が、現在のビタミンBこと「オリザニン」という成分を発見。
※当初は「アベリ酸」と命名していました。
当時は難病である脚気(かっけ)を予防する効果があることを、この日に東京化学会で発表しました。
この成分は米ぬか(米麹)の中に多く含まれており、ヒトと動物の生存に不可欠な未知の栄養素であると強調したのです。
博士は翌年、明治44年(1911年)「米糠中の一成分アベリ酸の製法」(特許第20785号)として特許を取得しました。
オリザニンは、現在「ビタミン(B1」)=「チアミン」として一般的に広く知られています。
残念なことに、この重大な発表は日本人がはじめてビタミンBを発見したことになるのですが、
博士の論文は日本語で提出されており、世界中で注目を浴びられず、その後にドイツ語で論文が翻訳された際にも「新しい栄養素である」
という大事な一文の欠けによって、再び軽視されてしまいます。
奇しくも同時期に発見されたポーランド人のカジミール・フンク生化学者の「ビタミン(B1)」と同じ物質であることが判明しました。
ちなみに、ビタミンという単語の由来は
重要な生命活動(vital)をつかさどるアミン(amine)の造語です。
鈴木博士の功績を広く知らせるとともに、ビタミンの知識の普及に貢献する情報発信活動を行っていくことを目指し、
2000年にビタミンの日制定委員会が、12月13日をビタミンの日としました。
調査概要/WEBアンケート/2017年12月8日~11日/対象:女性/有効回答数:139件
アンケートによると、ビタミンの摂取が足りない実感がある方が全体の8割以上を占めました。その一方で、普段から意識的にビタミン摂取を心がけている方は6割を割る結果となりました。
不足している実感はあるものの、約半数は特に対策をしていないのが現状のようです。
「ビタミンが不足するとどんなことが起こると思いますか?」という質問に対しては、肌荒れや口内炎を引き起こすこと以外にも、風邪をひきやすくなる、痩せづらくなる、疲れやすくなるなどの精神的・身体的な不調につながるという考えが増えていました。
特にスキンケアに関しては、ビタミンはニキビ、毛穴ケアのみならず、美白をはじめ、シワやしみ、たるみなどのエイジングケアにもつながると考える方が6割を超えました。
今や油溶性や両溶性のビタミンCを配合した化粧品も増え、乾燥を招くというウィークポイントはしっかり解消できるようになりましたが、ビタミン配合化粧品が世の中に出始めたころの印象が根強く残り「肌が乾燥する」という思い込みをいまだに持っている方が約1/3もいることがわかりました。
ビタミンの中でも特にビタミンCは、肌の乾燥をケアするコラーゲンやエラスチンの産生を促す働きもあります。
ビタミンで乾燥するのではなく、ビタミンで乾燥対策が叶うのです。
ビタミンの日が作られた経緯は脚気という病気がきっかけとなっていますが、それではビタミンB群が不足することで
わたしたちの体にどんなリスクが生じるのでしょうか?
ビタミンB群の不足で生じる主な不調
いずれも食生活の偏りや、寝不足などの不規則な日常生活で誰にでも引き起こる症状。
また、過度な飲酒や喫煙はビタミンB群だけでなくビタミン全般の欠乏を促進させてしまいます。
たっぷりの睡眠とビタミンBが含まれる食品をはじめとしたバランスの良い食生活、しいては規則正しい生活を送ることを心がけましょう。