グルタチオンはグルタミン酸、システイン、グリシンの3つのアミノ酸からできている
トリペプチド(アミノ酸が3つ繋がったもの)で、
ビタミンCと同様に、皮膚に大量に存在する必須成分です。
加齢やストレスで産生が低下します。
グルタチオン自体が、美白作用・活性酸素の消去作用を持っていますが、
最大の特徴は、ビタミンCを還元してビタミンCの作用を強化する点です。
そのため、ビタミンCとグルタチオンを合わせて摂取することで相乗効果を発揮します。
グルタチオンには、下記の3つの効果があります。
①抗酸化作用<老化防止・美白>
活性酸素を強力に抑え、老化を防止。またビタミンCを還元してビタミンCの作用を強化します。
②メラニン抑制作用<美白>
メラニン色素細胞の形成を担う「チロシナーゼ」という酵素を阻害する働きがあります。
③解毒作用<疲労回復>
肝臓の働きを強化し、解毒を促進。体の代謝機能にかかわる酵素を活性化させ体の回復を助けるので、疲れからの回復も早くなります。
グルタチオンの最大の特徴は、ビタミンCを還元してビタミンCの作用を強化する点です。
ビタミンCは、活性酸素を消去し他の物質を還元すると、ビタミンC自体が酸化してしまい、抗酸化力を失ってしまう欠点があります。
この欠点を解決するのが、グルタチオン。
グルタチオンは、肌や体を元気にしようと活動し疲れてしまったビタミンC(酸化型ビタミンC)を、もとの元気な姿(還元型ビタミンC)に戻してくれるというイメージです。
グルタチオンとビタミンCは、ペアとなって老化の原因である活性酸素を消去しますが、
ビタミンCを還元したグルタチオンは、
その後酸化して酸化型グルタチオンになっていまいます。
この、酸化型グルタチオンを還元するのがナイアシンアミド(ビタミンB3)です。
このナイアシンアミド(ビタミンB3)の働きにより、
酸化型グルタチオンは、還元型グルタチオンとなり、またビタミンCとペアになって働くことが可能になります。
このように、ビタミンCとグルタチオン、そしてナイアシンアミド(ビタミンB3)は、
ペアとなって老化の原因である活性酸素を消去します。
美肌と健康のためにも、ビタミンCだけではなく、
サポート成分であるグルタチオンの摂取も意識して心がけましょう。
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青山ヒフ科クリニック院長:ドクター亀山のビューティーコラムを読んでみましょう!
【取材協力】青山ヒフ科クリニック院長 皮膚科専門医 医学博士 亀山孝一郎
1980年北里大学医学部卒業。
その後、北里大学皮膚科に入局。1986年1月~1989年5月まで、世界最高峰の研究機関である米国立衛生研究所(National Institutes of Health, NIH)にて、メラニンの生成について最新研究に没頭。1999年に、ニキビは感染症であるというそれまでの常識を覆す。“ニキビは感染症ではない、皮脂の過剰分泌を背景とした活性酸素病であり、アクネ菌はその悪化因子である”という趣旨の論文を発表。同年、医療法人社団星美会 青山ヒフ科クリニックを開業。また、ビタミンCの誘導体が天然型の何倍も肌に吸収されることを、世界ではじめて証明した。いまでこそニキビにビタミンCが効くことはあたりまえになったが、“ビタミンCのニキビに対する効果”という論文は当時驚きを持って迎えられた。
2020年5月発売「毛穴道」(講談社)を監修。