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毛穴が目立つ原因と皮脂との関係

美容皮膚の現場では、患者様から多く寄せられる肌悩みの1つとして「毛穴」のお悩みがあります。

その原因は、皮脂の過剰分泌による角栓の詰まりと角質肥厚であることが多いのですが、
今回は、「どのように毛穴は詰まり、開くのか?」について、詳しくご紹介します!

毛穴と皮脂の関係

毛穴が目立ってしまう原因は、皮脂が大きく関係しています。
現代人は、仕事や人間関係などによる、さまざまなストレスを感じながら生活しており、
このストレスは皮膚の血流を悪化させ、肌表面のバリア機能を低下させます。
すると、毛穴は皮膚を乾燥や外部の刺激から守ろうとして皮脂を出します。

さらに毛穴を開かせる原因は、ストレスだけではなく、
睡眠不足による体の負担、紫外線、高脂質・高糖質な食事なども、皮脂腺に刺激を与えて皮脂分泌が過剰になる原因です。

つまり、毛穴は私たちの肌や体を守ろうと、必死で皮脂を出し頑張ってくれるのですが、
その結果、毛穴が大きくなったり詰まったりと肌トラブルの原因となってしまうのです。

まずはこの基本の部分を理解することが、毛穴ケアを行う上で何よりも大切です。

どのように毛穴は詰まり、開くのか?

正常な毛穴の断面図は、①のような形になります。
皮脂腺から適量の皮脂が分泌されている状態で、もともとの肌質によって皮脂の分泌量は異なりますが、適量の皮脂が肌を覆って、乾燥や外部の刺激から肌を守ります。

 

しかし、ストレスや生活習慣によって皮脂分泌が過剰になると、肌のバリア機能が乱れたり、ホルモンバランスが変化し皮脂腺が刺激されるので、皮脂分泌が過剰になります。

毛穴が膨らんで徐々に変形し、また睡眠不足や食生活の乱れも皮脂腺を刺激していきます。
毛穴が膨らむことにより毛穴周りの皮膚が広がっていくため、毛穴が開いた状態になります。これが②の開き毛穴です。

 

さらに皮脂は肌の上にたまっている古い角質と毛穴の出口付近で固まりやすく、この状態になると、毛穴を詰まらせて角栓になります。時間が経つと大きくなったり酸化して黒くなったりするのですが、これが③の詰まり毛穴の原因です。

 

そして肌は、詰まりを溶かすために分解酵素を出します。
この分解酵素はリパーゼと呼ばれます。(④図参照)

 

リパーゼは角栓や皮脂を分解し、遊離脂肪酸と言う刺激物質に変化し、毛穴の出口を攻撃していきます。
毛穴の出口は遊離脂肪酸のダメージを受けると、炎症を起こして削られ、ぽっかりと半球状に凹んでしまいます。
これが鼻や頬の内側に見られる⑤すり鉢毛穴の原因です。
この状態になると、お手入れだけで元に戻すのは少々難しくなってきます。

古い角質や汚れを優しく洗い流すことが大切

このように、多くの方を悩ませる「毛穴」の原因は、
元をたどると“過剰な皮脂分泌”と“古い角質”が原因と言えます。

過剰な皮脂分泌の原因は、
紫外線や環境汚染物質が原因の外的要因と、
ストレスやホルモンバランス、偏った食生活などが原因の内的要因の
大きく2つの要因があるといわれています。

また、角質肥厚の原因も、
紫外線や、摩擦、乾燥によって引きおこる外的要因と、
ストレスや加齢、偏った食生活もターンオーバーが乱れ、角質肥厚の原因です。

これらのことから、毛穴悩みには
古い角質や汚れを優しく洗い流すことが大切です。
この機会に、日々のクレンジングや洗顔を見直しましょう!